塔の上のラプンツェル(Tangled, 2010, 米)

塔の上のラプンツェル 〜意外とオトナな結末〜


ユナイテッドシネマ・キャナルシティで鑑賞。吹替え版しかないことが猛烈に不満!ちなみにエンジェル・ウォーズは”IMAX版のみ字幕”という望みが残されているが,こちらは完全に字幕なしだからひどい。

で,どうせ吹替え版しかない(字幕を追う必要がない)ので,大きなスクリーンで観るときには決して座らない前2列目のど真ん中で鑑賞。これが結果的に大正解。最新アニメーションの技術を堪能することができた。今回は字幕版がないことが幸いしたかも。

内容の印象としては「魔法にかけられて」に近い。姫が単なるお飾りではなく,悩み戦う人間として描かれているという点については,最近ではデフォルトなのかもしれない。が,少しヒネリを効かせたストーリーが単なる子ども向けというよりも,大人をかなり意識したアニメという印象。

特に印象に残ったのは,ある程度の人間性を持った悪役でも最後には簡単に殺されちゃうんだなあということ。同じことは「カールじいさんと空飛ぶ家」でも思った。結構残酷で,ぎょっとする。まぁ現実の悪人だって人間性を持っているのだから,ある意味リアリティあるオトナの結末。
たぶん日本のアニメだったら違う結末にするだろうな。あるいは,あのような結末にするのであれば,はじめからもっと人間味のない悪人という設定にするはずだ。勧善懲悪。

それからラストへの展開が速い。特にフリン・ライダーがマキシマスに乗って塔にやって来てからジ・エンドまで。髪を切るエピソードとか,何が起こっているのか子どもに分かるのかな??個人的にはあの描写はすごくよいと思うけど。