それでも恋するバルセロナ(2008,米・西合作)

それでも恋するバルセロナ 〜邦題がお見事!〜



先週の木曜日にみました。
最近木曜日は朝から夕方まで外仕事で,その後職場へ戻ります。帰宅はだいたい21時か22時ぐらい。でもこの日はとってもやる気がなくて,どうしても職場に戻りたくなかった。いつもは西鉄大牟田線で天神まで戻り,地下鉄を乗り継いで職場まで戻るのですが……この日は17時ごろ天神に着くとまず職場へ電話をしました。で,直帰のお許しが出たので映画を観て帰ることに。

本作品を上映しているのは,中州大洋かキャナルシティ13。距離的にはもちろんのこと,映画の内容的にもぜひとも中州大洋でみたかったのですが……調べてみると,なんと午前中しか上映していない!がーん。このタイムテーブルは一体どんな客層を狙っているんだろうか。
でも仕事帰りに映画を観ることができる機会なんてめったにないので頑張ってキャナルまで行くことに。¥100バスに乗りました。

この映画,なんといっても邦題がすばらしい。洋画や海外ドラマって登場人物のフルネームがそのままタイトルになっている作品が多いけど,日本語訳するときにそれをそのままカタカナ標記にしたってちっとも面白くない。そういう意味で”Ally McBeal”を「アリー my love」と訳したNHKさんは本当にすばらしいと思う。

いかにセンスのある邦題をつけるかってのは翻訳家(そういえば,邦題は誰が作っているのだろうか。字幕担当者?それとも配給会社?)の腕の見せ所だと思うのだが,最近の映画は原題のカタカナ標記ばかりで面白みがない。
ちなみに本作品の原題は”Vicky Cristina Barcelona”
「ヴィッキー・クリスティーナ・バルセロナ」なんて邦題にならなくて本当によかった。

さて,監督はウディ・アレン。私はアニー・ホールしか観たことがありませんが,これはすばらしい映画でした。
アニー・ホールに比べると,内容はとても軽い。軽すぎて内容はほとんどないようなもの。この映画はとにかくすばらしい景色と芸術作品の数々を観て,美しい女性たちの様々な表情を観て,スパニッシュギターの音色を聴き,ワインの香りと味を思い浮かべ,自分も一緒に芸術家と恋に落ちた気分になる。これに尽きる。スカーレット・ヨハンソンに入れ込むのもよし,ペネロペ・クルスになりきるのもよし。
いやぁ,バルセロナってバカンスに行くところで,生活するところじゃないかも。

ちなみにウディ・アレンウィンブルドンの男子決勝をパートナーと一緒に観戦していましたね。俳優に監督にクラリネットにと万能な芸術家という印象がある彼ですが,テニスもやるのでしょうか。前作はテニスが出てくる作品でしたし。

映画のはじめと終わりで流れる音楽。女性の甘く,軽やかに,ささやくような声。転がされているような気分になる。
バルセロ〜ナ〜♪のメロディが妙に耳に残ります。サントラがほしい。