カールじいさんの空飛ぶ家(UP, 米、2009)

カールじいさんの空飛ぶ家
〜じいさんの、じいさんによる、じいさんのためのファンタジー


明日公開の「アバター」が今日先行レイトショー。迷った末、コチラにしました。アバターは明日観よう。
久しぶりのアニメーション、ポニョ以来です。まずは三択①3Dで観るか、②字幕で観るか、③吹替えで観るか。結局、ちょうどよい時間ということで③吹替えをチョイス。初3Dは明日のアバターにとっておくことにしよう。ユナイテッドシネマのポイントがいつの間にか映画3本分もたまってる。ちょうど法人チケットも使い果たしてしまったところなのでポイントを使う。う〜ん、タダっていいな、得した気分。
スクリーン内に入ると、あれあれ?吹替えなのに前列に誰も座っていない。吹替えアニメで後列に座るメリットなんて何もないじゃんよ〜。まぁいいけど、で、前から3列目の真ん中に一人で座ってみる。
まずは予告編が興味深い。ドラえもん、スパイアニマルGフォーストイストーリー3、オーシャンズ、などなど子ども向けのものが並ぶ。あらためて、吹替えアニメをスクリーンで観るのって初めてだったんだなぁと思う。それにしてもラインナップに3D作品多くない?必然性があるのかどうかなんて厳しいことは言っちゃいけないのかもしれないけど、なんだかねぇ。

さて肝心の内容について。本編始まって10分ほど、しばらくセリフのないシーンが続く。……いきなり泣きそうになる。でもほんわかしたお話はここまで。……あれ、これって、子ども向け?いやいや、これは、子どもよりむしろ、付き添いの大人向けやろ?
まずストーリーを追うのが結構大変。細かな状況説明を省いてパッパと進むので、子ども向けと思ってちょっとボーっとしてるとなぜだか分からない間に家が飛び立ってしまう。
しかも随所にダークでシュールな大人のジョークがちりばめられている。はずみで人にケガをさせてしまったじいさんの弱みを逃がさない不動産会社の社長の目が怖いし、その後の裁判所→法人ホームの流れは、さすがアメリカだ。
ラッセル坊やはただのおませ少年かと思いきや、実はなんともブルーな背景を背負っている。しかもラストシーンで、まさか○○が来ないとは!せめて最後ぐらいハッピーにしてやれよ(泣)。この辺の妙なリアルさもアメリカ的。動物は殺さないのに悪い人は容赦なく殺すところには思わず苦笑い。

ファンタジーの中に笑いあり、涙あり、ダークあり、ブラックジョークあり。なかなかシュールはお話でした。
映像はとてもきれい。特にじいさんの家を運ぶ風船の数々はカラフルで、はじめに風船が姿を現したときはその鮮やかさに感心した。