借りぐらしのアリエッティ(2010,日本)

借りぐらしのアリエッティマルクルもオヤジになったねぇ〜


いつものように、事前情報をなるべく入れないように気をつけてみにいきました。ちょっぴり切ないひと夏の思い出って感じのお話かなーぐらいの思いで。

で、見てびっくり。なんという上品なお話でしょう。上品すぎて、何ともおもしろみがよく分からない。これ、子どもは途中で寝るやろー。

まず登場人物が少ない、いわばソリッド・シチュエーションとでも言うべき(スリラー以外で使ってよいならば)ものなのに、各キャラクターが立っていない。アリエッティ一家の描写は、彼女の可愛らしさをはじめとしてなかなかおもしろいと思うけど、肝心の人間側の魅力がイマイチ。マルクルくんの天然中二病っぷりは?だし、お手伝いさんからは製作者の悪意が滲みでているし、おばさんの位置も?な感じ。人間側の関係性や心理描写にはモヤモヤさせられた。作り手が完全に小人側に立ってるのがよく分かる。
ストーリーってゆうか脚本も微妙。話が単調すぎてメリハリがない。いちおう山場はあるけれど、誰かが困難に立ち向かったり葛藤したり道を切り開いたりするわけではなく、小人も人間も、みんなただただ流れてく。最後はホントに流れてくし。

小人と彼らの生活の描写はよかった。家の中とかアイデアがたくさんあって、こんな暮らし、実際にできそうだと思わせる。

脚本と絵、両方がまとまってないとおもしろい作品ってのはなかなかできないんだろうなーと思わされた映画でした。