ソーシャル・ネットワーク(2010,米)

ソーシャル・ネットワーク
〜若者ならではのイタさ。ほろにが青春映画〜


久しぶりに大本命の試写会。相方さんと観に行ってきました。楽しみにしていたので前情報はなるべく遮断して臨む。ドキュメンタリーっぽいのかな?ぐらいの気持ちで。
マシンガントークとともにずんずん進むセリフとストーリーに退屈する暇なんてなく、あっという間の二時間。
主要登場人物が大学生というだけあって、各人の言動とそこからの展開が若い。そしてイタイ,苦い!旬な社会派映画かと思いきや、これは完全に青春映画だった。いやーすっぱいね,ロックだね。

脚本はもちろんだけど,俳優さんもイイ!印象に残るのは主人公マーク・ザッカーバーグ役のジェシー・アイゼンバーグ。自己中気味で神経質気味で孤独気味な,だけどたぶん普通の大学生を感情豊かに演じている。他には共同創設者の友人やボート部の双子(なんと一人二役らしい),ナップスター創設者。どれもみな,観客が簡単には感情移入できないような癖のあるキャラクターで,すばらしい。

それからブリティッシュな感じの音楽もいい。ロックな青春映画にはぴったり。

普通の社会に生きている、一見すると普通で平凡な若者。だけど実は、自分の所属する社会にちょっとした違和感というか生きずらさのようなものも感じている。そんなちょっと孤独な感じの主人公像は、「ファイト・クラブ」や「セブン」にも共通しているようにみえる。上の2作品ほどのスケール感はないが、とても完成度の高い作品。大満足の一本でした。